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小さな来訪者

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 大場久美子さんのお話を聞く機会を得た。
 私は、大場久美子さんの出ているTVというのを、ほとんど見たことがない様な気がする。「コメットさん」というTV番組もよく分らないので多分一度も見ていないと思う。ただコメットさんというのは、九重由美子さんが出ていたような記憶も薄っすらある。つまりもう記憶は、ごちゃごちゃである。最も近頃では、昨日のことまで思い出せないことがあるぐらいなので無理もない。
 それは、ともかく大場久美子さん、苦労をされたようである。手記の出版もして自ら公表をしているが、長い間パニック障害に苦しんでいた。本のタイトルも「やっと。やっと!・・・ぬけだせそう」となっているが、本人にしてみたら辛く長い体験であったことと思う。副題は「地獄ときどき晴れの10年間」である。
 しかし、そんな彼女の話には、天性のものか体験がそうさせたのか、明るさと人を思いやる優しさが滲み出ていた。
 同じ病を持つ人々のために、この病気を多くの人に理解して欲しいとも言っていた。素敵な女性に成長されたコメットさんであった。
不器用に終始して又年暮るる

私が30歳ぐらいの頃、俳句の真似事をしていたことがある。
そのときに作ったものの一つがこの句である。
年月は経たが、相変わらず不器用は変わらない。
きっと私に、ついて回る生き方なのだろう。

たった今、年が改まった。
経済状況の悪さは、100年に一度だそうである。
不安はある。しかし、どんな時代が来るのか分からないが、それも天からの頂き物である。
楽しみたい。
 映画「私は貝になりたい」を見た。理不尽が当たり前の時代だ。戦争という狂気の中で日本全体に、感覚が麻痺していたのだろう。これも日本人自身が作ってきた、日本の歴史の一つである。
 気になる場面があった。日本の軍隊が出る映画でよく見る光景ではあるが、天皇陛下という言葉を誰かが発っすると、その一瞬で全員が気をつけ状態になり、背筋までピンと伸びる。今から見ると不思議な光景である。もしかしたら天皇の歴史の中でも、あの時代が一番天皇が神格化された時代なのかも知れない。たかだか半世紀ほど前の話ではあるが、いずれにしても国全体に独特な空気が張り詰めていた時代であった。
 今回主人公を演じた中居正広の役は、かっこよくもなんでもない、普通に臆病な一般人である。私は以前、彼の主演TVドラマ「砂の器」を放映中興味深く見た。役柄は違うが、ピアノ演奏にのせて日本の情景を美しく描いた部分など随所に似た雰囲気がある。共に見終わったあと心に暗さを残すが、どちらも良かった。
 理髪師・清水豊松に、もし来世があるのなら貝などではなく、また人間に生まれて来ることを望みたい。今度こそ普通の人が、平凡に暮らせる時代に・・・。
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 20年ほど前「うかい鳥山」で焼き鳥を中心とした料理を食べた。今年の夏は、ステーキの「表参道うかい亭」でおいしい肉をいただいた。そして今日、豆腐料理の「とうふ屋うかい鷺沼店」に行ってきた。すべて師匠にご馳走になった。
 いい気分で食事をすることが出来たが、三つの店とも商いをしている者にとっては、非常に参考になる店である。洒落た店を作るには、もちろんそれなりの資金はかかるが、工夫と熱意がいる。この店はいたるところに、妥協をしない精神が表れている。店舗により違う系統の料理を出していながら、それぞれの店の主張が明確であり、全くぶれていない。
 一般に店造りは、もう一歩というところで止めているところが多いような気がする。我が店も、そうである。だから結果も中途半端になる。もう一歩といっても、その一歩が造るときには大きいのだろうが、しかしそこを超えると結果も大きく変わる。当然、店造りだけではなく、普段の維持も大きなエネルギーを使い、その一歩を超える必要がある。
 と、思う。
 明日から初心に帰り、一人ひとりのお客様に満足がいただけるような営業をしようと思った。
 また、今回も師匠に気づきの場を与えていただいた。
 ちなみに写真は、今日の「うかい」店内から見える庭である。

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